「成果が正しく評価されていない」という悩みに、このブログではこれまで4本の記事で対処法を紹介してきた。数が多いぶん、「結局どれから読めばいいのか」と迷ってしまうかもしれない。
実はこの4本は、大きく2種類に分けられる。評価のタイミングで使うものと、日々の習慣として積み重ねるものだ。この記事では、その2つに整理して紹介する。
評価の場でやること、日々の積み重ね、両方が必要な理由
評価されない不満は、評価面談のその場だけで解決しようとしても限界がある。かといって、日々コツコツやるだけでは、それを評価者に伝える機会を逃してしまう。
だからこそ、両方から手を打つのがいちばん効果的だ。
評価のタイミングで使う対処法
評価面談や査定の前後など、「ここぞ」という場面で使う対処法。
基準は、期首に聞いておく
評価期間の始まりに基準をすり合わせ、期の途中でズレを確かめ、期末前に成果を一枚にまとめて渡す。3つのタイミングをまとめた記事。
→ 成果が正しく評価されていないと感じるときの対処法|基準は、期首に聞いておく
日々の習慣として使う対処法
評価の直前に慌てないための、普段からの積み重ね。
毎日1行の記録
終業時に「今日やったこと」を1行だけ記録して、1年後の自分に備える方法。
→ 評価のときに成果を思い出せないときの対処法|1年後の評価に備えて、今日1行
自然に伝える日々の一言習慣
会議やチャットで、対応内容をさりげなく一言添える方法。
→ 成果をアピールするのが苦手なときの対処法|自然に伝える日々の一言習慣
感謝の言葉を記録する習慣
感謝された瞬間をその場で書き留めておく方法。
→ 数字にならない貢献が評価されないときの対処法|感謝の言葉を記録する習慣
直近の評価で一番つらかったことが、入口を教える
評価の場と日々の習慣、どちらから手をつけるべきかは、直近の評価を思い出せば分かる。あのとき、一番つらかったのはどれだろうか。
- 「何を頑張れば評価されるのか、最後まで分からなかった」→ 評価の場(事前のすり合わせ)
- 「評価コメントに納得できなかったが、言う場がなかった」→ 評価の場(期中の確認)
- 「1年間で何をやったか、思い出せなかった」→ 日々の習慣(毎日1行の記録)
- 「やったのに、やっていないことになっていた」→ 日々の習慣(一言を添える・感謝を残す)
私の場合|評価の場だけを何とかしようとして、失敗した
私自身、若手の頃に評価されず、給料が上がらない時期が続いた。何が足りないのかも分からないまま、「ここにいても報われないのかもしれない」と転職を考えたこともある。
何もしていなかったわけではない。事前に上司へ「何を達成すれば評価されるのですか」と聞いてもいた。ただ、返ってきたのは曖昧な答えで、はっきりした基準は最後まで分からなかった。そのまま期末を迎え、昇給額を見て「あれ?」。しかも当時の職場には1on1のような定期面談がほとんどなく、評価コメントを読んで「違う」と感じても、それを伝える場そのものがなかった。
つまり私は、評価の場のほうばかりを何とかしようとしていた。基準を聞きに行き、結果に違和感を持ち、言えずにモヤモヤする。ずっとその往復だった。
決定的だったのは、自己評価を書こうとしたときだ。1年を振り返ろうとしても、直近の1〜2か月しか出てこない。期の前半は、ほぼ白紙だった。毎日忙しく働いていたはずなのに、「何をやったか」と聞かれると具体的なことが出てこないのだ。結局、評価の材料になったのは「思い出せた分」だけだった。
数字にならない働きは、もっと簡単に消えた。忙しそうな人のヘルプに入り、先回りしてフォローしても、返ってきたのは「ありがとう」すらない当たり前の顔。記録もしていないから、時間が経てば自分自身でさえ「何をフォローしたか」を忘れていった。
ここでようやく分かった。評価の場で戦えるかどうかは、その日までに何を残したかで、すでに決まっている。基準をどれだけ聞きに行っても、語る材料がなければ、面談は記憶力勝負にしかならない。日々の習慣は地味な話に見えて、実は評価の場の前提だったのだ。
どれから始めればいいか迷ったら
全部を一度にやろうとしなくていい。順番はこうだ。
- 日々の習慣を1つだけ選んで、今日から始める —— 毎日1行の記録が最も汎用性が高い
- 次の評価のタイミングで、見える化か事前のすり合わせを試す
日々の習慣を先にするのには理由がある。評価の場は年に1〜2回しか来ないが、習慣は今日から始められる。そして何より、材料がないまま場に立っても、話せることは「思い出せた分」だけになってしまうからだ。
逆に言えば、記録さえ積み上がっていれば、評価の場は「突きつけられるもの」から「答え合わせ」に変わる。それだけで十分だ。
評価の場と、日々の習慣。入口は2つある
「評価されない」対処法は、評価の場で使うものと、日々の習慣にするものの2種類がある。今日は、どちらか1つだけ選んで始めてみてほしい。

